チェンソーでアイドリングが安定しない、吹かすと止まるなどの症状がでたら、不調の合図。チェンソーが何か訴えかけてきてるはずです。
その時、一番に触るのがキャブレター、燃料供給装置だと思います。その調整やり方を教えます。
ダイアフラム型のキャブレターであれば基本の設定値さえわかれば、後の調整はほぼ同様で良いかと思います。取りあえず、巷に溢れかえるハスクバーナ346XPのキャブレターをこのブログで説明します。
目次
ZAMA C3-EL17キャブレターの設定値
仕様
アイドリング | 2500~2900rpm |
L開度 | 1・1/2 |
H開度 | 3/4 |
調整するには
下記の手順を行わないと、調整し難かったり、間違ったセッティングでも正と出たり、回転あがり過ぎたり、何が悪いのか分かりません。
そもそもキャブレター動かさない限り、狂うなんてのは余りなく、他の条件で調子が変わることが有り、キャブレターの調整が必要になる悪い諸条件がコレなので、コレをクリアーしてから、読み進めてください。
- エアクリーナーと燃料フィルターを清掃し汚れが酷いようなら、新品と交換する。
- 燃料は古いものや粗悪な燃料、水や異物がある状態の燃料は使わず、新しい燃料を使用。
- スロットル関連の動きが正常かどうか確認する。
- ガイドバーとソーチェンを取り付ける
- H調整するなら、デジタルタコメーターが必要。
チェーンソー ダイヤフラムキャブレターレター 構造図解
ダイヤフラムキャブレターとは大気圧と、シリンダ内の負圧を利用してガソリンを吸い上げる構造。
ダイヤフラムが固くなっていると、吸い上げに問題が出て燃料供給が安定せず不調原因となる。
順を追って撮影しながらばらしていけば、ダイヤフラムキャブレター修理はたやすい
既定の回転から1/4回転
既定の回転から1/4回転以上回して調整できない場合は、キャブレターか機械本体に問題がある可能性があります。
ダイアフラム等キャブレターキットを交換しそれでもだめなら、キャブレターの詰まり考えられますが、キャブレターをばらして有機溶剤系で漬け置きするのはやりますが、間違ってもエアダスターで吹いたりしないようにしてください。
そもそも負圧で引いているところに、正圧掛けたら詰まります。溶かして駄目なら交換した方が安いです。
アイドリングを決める
- まずアイドリングから行きましょう、デジタルタコメーター無いなら、チェンが走らず、全開から戻してもエンジン止まらずの位置をTスクリューで調整。キャブレター調整穴の下のTと書いて有る大きい穴です。調整でミスって止まるくらいなら、チェンが走らない程度にアイドリングを高めに設定しておきます。
- デジタルタコメーターあれば3000rpm程度に合わせます。
- 左の穴の、Lスクリューでアイドリング時の空燃比調整します。
- 仮に、時計の針で言う12時の位置が一番回転が上がるところとして、11~1の間なら回転が落ちない範囲だとします。
- その丁度12時の位置が、アイドリングでの良い空燃比の位置になります。
- しかしその位置で吹かすと、吹けあがりがもたつきます、加速ポンプなんてないんです。
- その位置から左に緩め、空燃比を濃くしていきます。アイドリング時、煙が出たら濃すぎ。少しLスクリュー締めれば、吹きあがりは丁度良いかと思います。
- そこで、改めてアイドリング調整します。
これってあまり説明してるのは見たことありません、単純なことなのに。
規定値さえ調べれば
ダイアフラム型のキャブレターならほぼ同様の作業で調子は治るはずです。それでも治らない時は、違う原因があるはずです。
各機器によって調整とキャブレタースクリュー位置こそ異なりますが、この方法で可能です。ハスクバーナについてはこちら↓↓↓
私は、アイドリングはまだしも、最高回転を計測するにはこのタコメーター使ってます。イグニッションコイルのスパークを拾って、回転数をピークホールドしてくれます。
感覚に頼らず、数字で管理すればまた新たな展開があるかもしれませんよ。標高が変わるとセッティングも変わるので、あれば便利なものです。
Oppama工業製とキタコと中華製、値段が違いますが、どれを選ぶかはアナタ次第。ヤフオクとかで中華製安いので買ってみました。知人が測った所、一番左のOPPAMA製と誤差が9%程有りました。
補足:スロットルロッド固定スプリング
4年ぶりに組んだ346XP。先日バラシ、とある秘密のポートにしました。先の記事の画像を目ん玉ひん剥いてみてください。効果のほどが分からないので、やってみました。ですがキャブレター付けて組もうとしたら、キャブレターのスプリングの掛け方を間違えて、スプリングが変な方向に曲がってしまって大変でした。2シリーズは穴だったのでそこに入れる様に、スプリングで保持させればいいのですが・・・・・ワイヤーにできればいいのにねぇ~~
今一度画像でなく頭に入れるために、イラスト書きました。これでまた忘れるかもしれません(笑)
①何もしない状態で、スプリングは勢いよく天を向いてます。
②最後から二番目の折り返し、これも元気よく上向いてます。
もう、ここ外さずベローズ取って、キャブレターにぶら下げておこうかな! NEWエンジン、トルクフルになってるといいな~~
あわせて読むとヒントがつかめるかも
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引用になりますが参考までに、詳しいことは↓↓
ちょっと最新ではないですが、型番ごとのL開度H開度、最高回転数
ハスクバーナ キャブレターアイドリング、LH基本調整値 型式 L開度 H開度 アイドリング
回転数最高回転数
(無負荷)キャブレター 137、142 2・1/2±3/8 2・1/4±3/8 3000~3200 13000 ZAMA W-29※ 235e、240e 1・1/2 1・1/2 3000~3200 12000 ZAMA W-33※
パージポンプ付340e、345e 1~1・1/4 1・3/4~2 2500~2900 12500 ZAMA C3-EL32※
パージポンプ付440e 2・1/4~2・1/2 2 2500~2900 13000 ZAMA C1T-EL41※
パージポンプ付445e 2~2・1/4 1・3/4~2 2500~2900 13000 ZAMA C3-EL37※
パージポンプ付338XPT 1・1/2 1・1/2 3000~3200 13800 ZAMA C1Q-EL19
パージポンプ付1・1/4 1・1/4 3000~3200 13800 ZAMA C1Q-EL33※
パージポンプ付339XP 1・1/2 1・1/2 3000~3200 13800 ZAMA C1Q-EL20※
パージポンプ付1 1 3000~3200 13800 ZAMA C1Q-EL34※
パージポンプ付346XP/XPG
Japan1・1/4 1 2500~2900 14100 Walbro HDA182A 1・2 3/4 2500~2900 14100 ZAMA C3-EL17 1~1・1/4 1・1/4~1・1/2 2500~2900 14100 ZAMA C3-EL18※ 1~1・1/4 1~1・1/4 2500~2900 14100 ZAMA C3-EL32※
パージポンプ付346XP/XPG
NewEdition1~1・1/4 1~1・1/4 2500~2900 14100 ZAMA C3-EL32※
パージポンプ付357XP/XPG 1 3/4~7/8 2500~2900 14000 Walbro HDA174 1・1/4 1・1/2 2500~2900 14000 Walbro HDA199A(EPA)※ 1・1/4 1・1/2 2500~2900 14000 Walbro HDA199A(EPA)※
キャブヒーター仕様1・1/4 1・1/4~1・1/2 2500~2900 14000 ZAMA C3-EL42※ 365Special 1~1・1/4 1~1・1/4 2500~2900 12500 Walbro HDA12B(EPA)※ 372XP/XPG 1・1/4 1・1/4 2500~2900 13500 Walbro HD-6B 1~1・1/4 1~1・1/4 2500~2900 13500 Walbro HD-12B※ 385XPG 1~1・1/4 1~1・1/4 2500~2900 13000 Tillotson HS296A※ 1~1・1/4 1~1・1/4 2500~2900 13000 Walbro Wj116※ 395XP/XPG 1~1・1/4 1・1/2 2500~2900 12500 Tillotson HS300A※ 1 1/2~3/4 2500~2900 12500 Tillotson HS298A※ 1~1・1/4 1~1・1/4 2500~2900 12500 Walbro Wj115※ 3120XP 1 調整不可 2500~2900 11250±250 Walbro WG8 引用元:husqvarna